"Logue"Nation

ローグネーション。言葉と図像を手がかりにまんがを「私」が「読む」自由研究サイト。自費持ち出しで非営利。引用画像の無断転載を禁じます。

若木民喜

『神のみぞ知るセカイ』私注4:最終二話、地上の恋について

(以下、同作のネタバレが大いに含まれます。同作の通読後に御覧ください) 4.最終二話、地上の恋について 若木民喜『神のみぞ知るセカイ』最終二話(26巻)について、いくつかのコマを取り上げて読みを提示してみたい。 26-197-5 「桂木えり!?」 「えり」と…

『神のみぞ知るセカイ』私注3:過去編、「現在」と「過去」の交錯と反復について

(以下、同作のネタバレが大いに含まれます。同作の通読後に御覧ください) 3.過去編、「現在」と「過去」の交錯と反復について 解決したように見えた女神編のあと、桂馬が理由がわからないままに過去に戻ることになる。理由と、すべきことがわかりはじめる…

『神のみぞ知るセカイ』私注2:女神編、恋の感情を操って現実世界を救うことの悲壮について

(以下、同作のネタバレが大いに含まれます。同作の通読後に御覧ください) 2.女神編、恋の感情を操って現実世界を救うことの悲壮について 6人めの女神捜しの展開は本当におもしろい。女神捜しが話題になった初めの段階ですでに歩美とちひろが並べられ、「…

『神のみぞ知るセカイ』私注1: 誰エンドになる物語か―ヒロインについて

若木民喜『神のみぞ知るセカイ』(小学館、2008~14)についての読解を提起したい。私はリアルタイムで追っていた読者ではなく、アニメも経由していないので、連載や放映と伴走した読者の熱狂とはまた違うのだろうとは初めに述べておきたい。 (以下、同作の…